どうも酢です。クロモリのロードバイクには特別な魅力があると思います。ですが、初心者にとって本当にオススメと言えるのでしょうか?
・クロモリロードに乗ってみたいけど大丈夫かなぁ?
・クロモリロードのメリットやデメリットってなんだろう?
以上のような、クロモリロードバイクの購入を考えている初心者の疑問にお答えします。
私自身、30年前のクロモリロードバイクを購入し、コンポーネントを載せ替えたところからロードバイクの世界にどっぷりはまっています。
クロモリロードバイクとは?
そもそもクロモリロードバイクってなんなの?というところですが、クロム・モリブデン鋼と呼ばれる鉄系の合金で造られた自転車のことで、20~30年前までは主流であったとなると驚きですよね?
ゼロ戦はアルミで造られていたというのに・・・余談ですが、アルミ軽量タイプのハンドルバーやステムにはゼロ戦とほぼ同じ素材であるA7075が使われています。(身近なところでは金属バットとか)
要は鉄でつくられている自転車で、鉄だから丈夫→丈夫だからパイプを細くできる→細いフレームがかっこいい!というわけです。
この細いフレームが魅力的なクロモリロードバイクですが、よく言われるメリットがホントにそうなのか?(そうだったのか?)というところに焦点を当ててみます。
クロモリロードバイクのメリット5つ
よく目にするメリットとしては下記の5つがあります。それぞれに対して、私の経験を踏まえ実際のところを記載します。
乗り心地が良い
これは正直、「初心者にはわからない」と思います。
何故なら、初心者にとってはロードバイクは総じて乗り心地が悪いからです。これまで乗られてきたシティサイクルと比較し、シートは固く、タイヤは細く、姿勢もきついのに、乗り心地がいいわけありません。
100㎞を超えるようなライドではアルミやカーボンとの差が分かってくると思いますが、それ未満では先ずわからないでしょう。
私自身、カーボンフレームとの2台持ちなってからようやくクロモリロードバイクの乗り心地の良さを理解しました。
また、フレームの性能よりタイヤの太さや空気圧、サドルの方が乗り心地に与える影響は大きいです。ですので乗り心地重視でクロモリを選ぶと失敗するかもしれません。
フレームがしなやか
これは乗り心地の良さと被る部分もありますが、フレームがしなやか(よくしなる)ため、衝撃吸収性がいいとされているわけです。
また、その独特のしなりがフレームが生きているような感覚を生むという記載をたまに見ますが「初心者には先ずわかりません」(当初の私にはわかりませんでした笑)
また、しなる分、踏み込んだ際に力が逃げてしまい、加速が鈍いです。(この辺はジオメトリや素材の微妙な差によるところもあると思いますので参考までに)
先述のようにクロモリもいろいろありますが、ダンシングした際の加速感は、昨今のアルミ入門モデルと比較しても劣ることが多いでしょう。
このしなやかさに関しても1年くらい乗ってようやくわかる様になりました。30㎞/hくらいで斜度の緩い坂をダンシングで登るとそんな感じがしてきます。リズムを取って踏みやすい印象です。
丈夫で長持ち
これは本当にそうだと思います。自分の乗っているやつは30年前のフレームですが、全く問題有りません。
塗装が剥げた個所からサビが少し出てはいますが、タッチアップすれば問題ないレベルです(する予定はないですが)
また、多少ラフに扱っても大丈夫なことから、転倒しがちな初心者にはいいかもしれません。
アルミは疲労限界という「絶対壊れない領域」が無い材料ですので、厳密にはいつかは疲労破壊してしまいます。その点クロモリ(というか鉄材)は疲労限界があるので、乗り方によっては一生乗ることが出来るでしょう。
一生乗る気がある人はクロモリはメリットになりえます。そうでない人にはアルミフレームの方がいいかと。
ただ、一生乗ろうと思ったら錆び対策は必須となります。下記にまとめていますので、気になった方は覗いてみてください。
修理が可能
今ではカーボンフレームの修理も認知されてきており。そこまでのメリットではないかと思います。
立ちごけ等の転倒でフレーム破損の懸念があるのはカーボンくらいで、アルミフレームであればクロモリほどではないにしろ、ダメージは少なく修理の必要は無いはずです。
ただ、修理になった際、アルミやカーボンと比較して作業も容易ですし、費用は少なく済むでしょう。
細身の見た目がいい
初心者にとって本当のメリットになりえるのはこの「見た目」だと思います。
自分も見た目が気に入っているのでクロモリロードに乗っていますが、そうでなかったら怪しいもんです(笑)
エアロ形状全盛の時代、細身のホリゾンタルフレームは月並みじゃない感じがしていいじゃないですか。この辺り人と違う個性的なバイクが良い!という方には特におすすめできると思います。
私が考える初心者にとってのメリット3つ
重量
普通に考えればデメリットですが、重い分脚力を鍛えることが出来ます。(一部、軽量なクロモリフレームもありますが、初心者には「!?」な金額となるでしょう。)
また重い分、安定感もあります。カーボンフレームと乗り分けるとかなり差を感じます。
「鍛えたくない!」という方には完全にデメリットですので、重量差というのはよく考えておいた方が良いと思います。
とはいえ獲得標高3000m等の山岳ライドでもしない限り、バイクの重量差はそこまで影響はありません。先述の通り、ご自分の用途次第ということになります。
メンテナンスが容易
トルクレンチでの締結等、細かなトルク管理が不要なのは大きなメリットかと思います。この点はアルミフレームとあまり変わりません。
カーボンフレームですと、トルクレンチでの締結が必須であったり、何かと気を使います。
見た目
上述のとおりとにかく見た目がかっこいい。コレはホントにそう思います。完全に主観ですが。他人と被りにくいのも嬉しいメリットです。
最下部にも記載しますが、現行のクロモリ完成車を購入するのであれば、ぜひ旧車のレストアに挑戦してほしいです。
意外と簡単ですし、自分で組んだ自転車の方が特別感が出ると思います。
まとめ
冒頭にも記載しましたが、よく言われるメリットは初心者にとっては?な物ばかりと思います。
ただ、見た目が気に入っていて、他人と競争するのことにあまり興味が無いのであれば、クロモリロードほど最適なものは無いと思います。
実際、ロードバイクを新たに購入した5人中1人はクロモリの形状が気に入り、重量等のデメリットを気にせず購入(著者が組んだんですが)していました。
クロモリロードでも速い人は速いですしね(笑)
クロモリロードが欲しい!という初心者には下記の記事のようにご自分で組まれるのをオススメしたいですが、そんな時間は無いという方にオススメのクロモリロードを数台挙げておきます。
オススメのクロモリロード2種
2種紹介しますが、最新コンポで組んであるので流石に高いです。予算に余裕があれば是非。
アートサイクルスタジオ ART S1500 PRO2
R7000組みで走行・変速性能は全く問題なし!ブラックのホリゾンタルフレームはどんな服装にも合いそうです。ロードバイクのツーリング以外にも通勤・通学と汎用性が高そうです。
GIOS FENICE
定番中の定番ですが、定番である所以のデザインの良さが魅力。8速のクラリス組みですが、レース用途でなければ全く問題ありません。
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