リムブレーキは今後オワコン化していくのか

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どうも酢です。2023年現在、ロードバイクの新車は完全にディスクブレーキが主流となっている感じがします。

一昨年くらいまではリムブレーキもある程度残るのでは?というような考えがありましたが、あと5〜10年もすればリムブレーキは昔のダブルレバーの位置付けになりそうです。

昔乗ってたダブルレバーのロード


なぜそう予想するかというとディスクブレーキ車の不利だった点が次々に改善され始め、リムブレーキのメリットが薄れているからです。

この記事ではリムブレーキが今後オワコン化していくと考える、予想する理由を記載しますので、購入を検討されている方は参考にしていただけると思います。ただ、今始めるのであれば中古のリムブレーキでいい気もします

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オワコン化が進むと考える理由

オワコン化というか既に風前の灯火の状況ですが、今後ディスク化はどんどん進むでしょう。その理由は大きく3つ

  • リムブレーキのメリットの希薄化
  • カーボンホイールとの相性
  • 業界の推進


以上となります。それぞれについて記載していきます。

リムブレーキのメリットの希薄化

ディスクブレーキが流行り始めた当初、リムブレーキのメリット(ディスクブレーキのデメリット)として、重量、メンテナンス性というのがありました。

  • ディスクブレーキ車は重い
  • 油圧ディスクブレーキはメンテナンスが大変


ですが、これらは現在ではほぼデメリットとは言えなくなってきています。

ディスクブレーキ用フレームの軽量化

ディスクブレーキ車のフレーム重量はリムブレーキフレームより重いというのは今も昔も変わっていませんが、ディスクブレーキ車の軽量化が進み、今ではフレーム重量が800g以下の製品も存在します。

R5は51サイズで695gという驚異的な軽さ・・・東商会HPより

そうなってくると完成車重量は余裕で6kg台となり、リムブレーキの軽量モデルと比較しても遜色のないレベルとなってきます。最低値ではリムブレーキモデルより劣るものの、実用レベルでディスクブレーキ車の重量が問題となることはなさそうです。

そのような軽量モデルはハイエンドクラスに限られますが、今後は普及モデルも軽量化が進んでいくと考えられます。

高性能機械式ディスクブレーキの登場

ディスクブレーキは油圧作動が主流でシマノも油圧に主軸を置いているようです。ただ、この油圧ブレーキですが、ワイヤー引きの機械式ブレーキと比較するとメンテナンス性に劣る問題があります。オイルを入れたり出したり、エア抜きしたりとDIY派には若干面倒・・・


また、輪行される方にとってはホイールを外した際、油圧ディスクブレーキはブレーキパッドにスペーサーを入れなければいけなかったり面倒なことが多いです。

そのような点もネガティブ要素として語られてきていましたが、現在では下記のような製品が登場し、ディスクブレーキ用フレームでも油圧式と遜色なく(作動の軽さはやはり劣るようですが)、機械式のレバーが使えるようになりました。

この製品を用いれば、既存の機械式コンポをそのままディスクブレーキ用のフレームに載せ替えることができるようになりますし、メンテナンス性や輪行性もクリアできます。

以上により、重量やメンテナンス性が問題なくなってきているのでリムブレーキのメリットが薄れてきていると考えます。

リムブレーキのメリットが薄れれば、ディスクブレーキのメリットが際立ってきます。安定したブレーキの効きや、空気抵抗の低減、後述のカーボンホイールとの相性などです。

カーボンホイールとの相性

カーボンフレームと同様に高性能ホイールはカーボンホイールが主流です。カーボン材料の比強度の高さがその理由となっていますが、このカーボン材料とリムブレーキの相性の悪さが、リムブレーキがオワコン化すると考える理由の一つです。

越えられない材料・構造の壁

リムブレーキはその名の通り、リムをブレーキシューで挟んでその摩擦でブレーキをかけます。アルミリムであれば、熱伝導率が高く熱が内部に逃げてくれますが、カーボン材料は熱伝導率が低いので、摩擦熱が逃げにくく、リム表面の熱が上がりがちになってしまいます。

リムへのダメージは懸念事項


カーボン材料の耐熱温度は200〜250℃(ものにもよりますが)くらいなので、ブレーキをかけ続ければ簡単に到達してしまう温度です。これがディスクブレーキであれば発熱するのはディスクになるので、リムの発熱の懸念はありません。


また、摩擦熱だけではなく摩耗の懸念もあります。カーボン材料といえども結局はカーボン繊維と樹脂の複合材なので、リムが摩耗しやすいという欠点があります。


安価になってきているとはいえ数万円はするカーボンホイールのリムが消耗するというのはどんな方もいい気持ちはしないはずです。この問題もディスクブレーキなら問題ありません。


リムに優しいブレーキシューもありますが、その分減りが早い問題があります(しかも驚異的な金額)。

日本はほとんど山地なので、ロードバイクでロングライドに出かけると山は避けられないはず。ヒルクライムの大会も人気です。

上りは軽い方が有利ですが、長い下りはカーボンホイールのダメージが気になります。そういった自転車を楽しむ背景もオワコン化を促進する要因になると考えています。

安価なカーボンホイールの登場

ディスクブレーキ用のカーボンホイールかつ軽量な物は20万円〜程度がザラでしたが、今では5万円を切るものも珍しくありません。現在は物価高ですが、それでも4万円台です。

ディスクブレーキでも普通に軽量カーボンホイールが使えるようになってくると、相性もいいことからリムブレーキを使う理由が無くなってきます。(2〜3年前はディスクブレーキ用の安いカーボンホイールはあまり無かったので)

業界の推進

現在のロードバイクのコンポーネントはシマノに支配されていると言って差し支えないと思います。そのシマノがディスクブレーキを推進している以上、リムブレーキの衰退は避けられません。

11s→12s化の際にリムブレーキもBR-R8000からBR-R8100に、BR-R9100からBR-R9200にアップデートされましたが、変更点はカラーくらい(引きの軽さ向上はあったようですが)にとどまっており、新規開発はなされていないようです。

また、変速も電動化&ワイヤレス化がなされましたが、油圧ブレーキモデルのみと、ディスクブレーキ優遇の感が否めません

8170、9170のみワイヤレス・・・

油圧レバーは機械式レバーより大きくなる分そのスペースに発信機を入れた?みたいな考え方もできますが・・・

コンポメーカーがディスクブレーキを推進し始めるとフレームメーカーはそれに応じた開発をしますので、自ずとリムブレーキが淘汰されていきます。私の好きなcerveloはラインナップからリムブレーキが完全に消滅しました・・・


フレームメーカーがリムブレーキ用のバイクを製造しなくなれば、新車でリムブレーキのバイクに乗ることは不可能になるかもしれません。

それでも私がリムブレーキを使う理由

今後数年で、リムブレーキが完全にオワコンになる土台は整っていると言えます。業界はディスクブレーキを推進、主流のカーボンホイールにはディスクブレーキが好適、重量増も軽微となれば、リムブレーキを使う理由はありません。

熱心な自転車フリークがダブルレバーをいまだに使っているように、完全に無くなるわけではないとは思います。ですが私はまだまだリムブレーキです。その理由は

高いから

以上になります。軽量のディスクブレーキフレームはまだまだ高価です。ELVES等の中華カーボン系フレームもありますが、やっぱりcerveloがいい。そうなるとフレームセットで50万・・・みたいな金額になってしまいます。

ソロイストフレームセット48万円・・・東商会HPより



もちろん中古を探すのですが、昨今の原材料不足もあいまって流通量が非常に少ない感があります。cerveloのソロイストがいいなぁと思っても、中古で流通してくるにはあと3〜4年はかかりそうです。「全国のお金持ちの皆さんどんどん乗り換えてください」と願うばかりです(笑)。


ただ、今からロードバイクを始めようと思っている方はまずはリムブレーキの中古でいいと思います。その理由は下記の記事に記載していますので気になる方は読んでみて頂ければと思います。

初心者は安いリムブレーキから始めた方が・・・




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