チューブレス化による軽量化を検討

ホイール・タイヤ
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購入したロードバイクのホイールがチューブレスレディ対応だった。それなら

酢

チューブレス化してみたい!しかも軽量化できるのでは??

となる考える方も多いと思います(私です)。

ただ、各々規格が乱立・また対応可否もメディアによって様々で、実際どれくらいの軽量化が可能かよくわかりませんでした。

一通り調べた結果、ある程度の軽量化は見込めそうということがわかったのでチューブレス化に着手することにしました。

この記事ではチューブレスレディホイールをクリンチャー仕様からチューブレスレディ、チューブレス仕様に変更する際の重量を比較します。

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クリンチャー・チューブレスレディ・チューブレスの違い

クリンチャーは言わずもがなだと思いますが、問題なのはチューブレス

話をややこしくしているのはホイール、タイヤにそれぞれチューブレス、チューブレスレディが存在するためです。ここではチューブレスはピュアチューブレスと記載することにします。またとにかくシーラントを用いないものをピュアチューブレスとします。

これをわかりやすく表にしてくれていたのがフカヤ商会でした。

フカヤBLOGより 実にわかりやすい

ホイールの場合はリムテープの要不要が。タイヤの場合はシーラントの要不要がピュアチューブレス、とチューブレスレディの違いになります。

ただ、ホイールとタイヤの組み合わせによっては、シーラントが不要な組み合わせでもエア漏れが収まらず、シーラントが必要となるケースも有るとのことです。

このあたりも話をややこしくしている要因の一つでしょう(というより先人たちが受けたチューブレスの洗礼の数が多すぎる・・・)。

重量を考える上で、それぞれのシステムがどのような構成になるか記載します。

クリンチャーシステム

チューブレスの波に飲まれつつありますが、まだまだ主流のタイヤシステムです。

ホイール、チューブ、タイヤの3種の部品から構成されています。

とにかく手軽なクリンチャー

チューブの材質もブチル、ラテックス、ウレタンと幅広く、タイヤの種類も最も多いのがこのシステムかと思われます。

クリンチャーシステムのメリット

これはもう種類の多さと手軽さでしょう。

成熟が進んだシステムですし、タイヤの種類も目的に合わせて選ぶことができます。製造メーカーも多数あるのでお気に入りの製品を選ぶことができます。

オススメクリンチャーホイールZONDA


超軽量タイヤや超軽量チューブもあります超軽量チューブは驚きの40g!

また、パンクしたとしてもチューブを入れ替えれば直ぐに走り出すことができます。修理時間もなれていれば10分未満でしょう。

重量という論点からはズレますが、この手軽さはロングライドでは強みかと思います。

クリンチャーシステムのデメリット

逆にデメリットですが、選ぶチューブによってはコストが馬鹿にならないというところでしょうか。ポリウレタンの軽量チューブだと1本3000円とタイヤ本体に迫る勢いです。

ラテックスチューブでも2000円程度します。

パンクは運の要素も強いですが、パンクの度に高価なチューブが必要となるのはお財布に優しくないと言えそうです。

クリンチャーシステムの重量

私の運用状況を表にしてみました。

仕様ブチル軽量ウレタン
ホイール前後 SCOPE R4C1518g1518g
タイヤ前後 GP5000 25C430g430g
チューブ前後 RACE28212g 
チューブ前後 REVOROOP 90g
合計2164g2038g
ブチルチューブ重すぎ

チューブの重量がかなり効いてしまうシステムですね。そのため軽量化には軽量チューブを使いたいですが、先述の通り高価というネガがあります。

これをチューブレス化した場合どれくらい軽量化できるか試算してみます。

チューブレスレディシステム

シクロクロスやMTB界隈では古くから認知されているようですが、ロードバイク界隈ではようやく認知度が上がってきたシステムです。

ピュアチューブレスとの大きな違いはシーラントが必要か否かです。ピュアチューブレスタイヤは空気保持層が存在するのに対し、チューブレスレディタイヤはシーラント(液体)で空気を保持します。


そのためタイヤ自体を軽量にすることができます。保持層とシーラントどちらが重いのかという話です。

また、ホイールがチューブレスレディの場合、専用のリムテープとバルブが必要となります。そのためリムテープとバルブの重量も考慮する必要があります。

ただ、リムテープに関してはクリンチャーでの運用でも使用されている方がほとんどだと思います。

そのため、ここでは大きな差は生じないと考え、バルブ重量のみ考慮することにします。

チューブレスレディシステムのメリット

一般的に論じられていることばかりで恐縮ですが、

  • 乗り心地が向上
  • 多少のパンクはシーラントが塞いでくれる
  • 軽量なシステムを安価に運用できる?


以上が挙げられると考えます。チューブレスシステムは総じて空気圧を低く運用できるため、乗り心地が向上するというメリットがあります。

MTBは空気圧を低くしたいが・・・


また、シーラントにはパンクを塞ぐ成分(固形物他)が添加されており、多少の穴なら塞いでくれます。

最後の軽量性に関してですが、25cのタイヤで必要になるシーラントは30cc程度とのことなので、ざっくり30gと考えることができます。

そうなると、超軽量チューブ以上に軽量です。そしてシーラントを1L6000円と考えると30ccで180円です。この計算方法はかなり乱暴ですが、超軽量チューブ4000円よりは低コストと言えそうです。

チューブレスレディシステムのデメリット

私の考えが主となりますが、シーラントがそのままデメリットと考えます。シーラントを使用する上で気になったことが下記となります。

  • 定期的な攪拌が必要
  • 定期的な補充が必要
  • シーラントの掃除


シーラントの主成分はラテックスです。要はゴムの木の汁です。イメージしやすいものにタンポポの茎から出る白い汁があります。あのベタベタするやつです。

古藤工業株式会社HPより引用(天然ゴムのラテックス採取)


基本的に水分散液なので、ほうっておくと沈殿等が発生する可能性があるため、定期的な攪拌が必要とされています。頻繁に自転車に乗ればその必要はないと思いますが。


また、シーラントは水溶液です。タイヤ内とはいえ揮発していきます。液成分が少なくなると効果が半減するため揮発分は補充する必要があります。このあたりはクリンチャーと比較すると手間でしょう。補充による重量増も気になりましたが、誤差範囲でしょう。


そして最後の掃除です。パンクした際にシーラントが穴を塞いでくれるとありますが、ある程度は吹き出すはず。そのベタベタを出先で掃除することを考えるとなるとかなり萎えます。タイヤ交換時も同様です。

チューブ交換だけなら良いけど・・・


シーラントで塞がらなかった場合はチューブを入れることが出来ますが、そのときもベタベタを拭き取る必要があります。


シーラントによるメリットを享受するにはこのあたりのデメリットを受け入れる必要がありそうです。

チューブレスレディシステムの重量

チューブレスレディシステムを用いた場合どれくらいの重量になるか試算してみます。
タイヤはIRC製のFormula Pro S-LIGHTを用いることとします。

仕様TLR軽量ウレタン
ホイール前後 SCOPE R4C1518g1518g
タイヤ前後 Formula Pro S-light 25C440g 
タイヤ前後 GP5000 25C 430g
チューブ前後 REVOROOP 90g
シーラント+バルブ70g 
合計2028g2038g
シーラントは前後で60cc、バルブは2本で10gで計算

軽量チューブ適用と同レベルの大幅な軽量化が期待できそうです。ただ、難点としては先述のシーラント

この曲者を許容出来るかが鍵となりそう。ただ、シーラントを使用しないピュアチューブレスとしての運用も可能性があります。つぎはその場合の重量を試算します。

ピュアチューブレスシステム

このシステムはピュアチューブレスタイヤを使用することでシーラントを使用しなくても済むシステムとなります。

シーラントは先述の通りメリットも多い反面デメリットも多数あることを考えなければいけませんが、このシステムはどうでしょうか。それぞれを記載します。

ピュアチューブレスシステムのメリット

これはチューブもシーラントも不要というのが最大のメリットでしょう。

パンクしたら穴にパッチを貼るかして塞ぐか、チューブを入れてしまえば解決です。掃除が不要というのは掃除嫌いな私には大きなメリットです。

ピュアチューブレスシステムのデメリット

もちろんデメリットもありますが、私が考えるのは下記です。

  • チューブレスレディと比較して重い
  • システム自体が不安定?

シーラントの代わりに空気保持層がタイヤに存在するため、比較した場合タイヤ自体が重たくなります

また、タイヤとホイールの組み合わせによってはエア漏れが収まらず、結局シーラントが必要となるケースがあるようです。そうなると何のためにピュアチューブレスタイヤを選んだかわからなくなります。

穴や隙間を塞いでくれるシーラントを使わない分、組付け精度を要求されるのがこのシステムと言えそうです。

ピュアチューブレスシステムの重量

ピュアチューブレスシステムを用いた場合どれくらいの重量になるか試算してみます。
タイヤはIRC製のFormula Pro Tubeless RBCCを用いることとします。

仕様TL軽量ウレタン
ホイール前後 SCOPE R4C1518g1518g
タイヤ前後 Formula Pro TL RBCC 25C540g 
タイヤ前後 GP5000 25C 430g
チューブ前後 REVOROOP 90g
バルブ10g 
合計2068g2038g
バルブは前後で10gで試算

軽量ウレタンチューブ仕様の+30gで収まりました。

ただ、先述の通り、エア漏れが収まらない場合はシーラントの適用が必要となる可能性があることを忘れてはいけません。

やってみなければなんとも言い難いのが悩ましいところです。

3システムを比較

最後に3システムを比較してみます。

仕様ブチル軽量ウレタンTLRTL
ホイール前後 SCOPE R4C1518g1518g1518g1518g
タイヤ前後 GP5000 25C430g430g430g430g
タイヤ前後 Formula Pro S-light 25C  440g 
タイヤ前後 Formula Pro TL RBCC 25C   540g
チューブ前後 RACE28212g   
チューブ前後 REVOROOP 90g  
バルブ、シーラント  70g10g
合計2164g2038g2028g2068g
ブチルとの差-126g-136g-96g
どのシステムでも軽量化はできそう

重量ベースで言えばどのシステムでも100g程度から130g程度の軽量化ができそうです。

100g程度といってもホイール外周部になるので効果は大きいと思います。問題はライド時の修理の手間と、コストですね。

ロングライド残り100km地点でパンクしたら・・・


超軽量チューブの導入は前後で6000円以上です。といっても今のタイヤをそのまま使えるので初期投資は一番小さくできますが・・・

ピュアチューブレスも最終的にシーラントを使う可能性があるということなら、最初からチューブレスレディにしたくなりますね。

最後に

どうせなら最軽量のシステムにしようということで、私はチューブレスレディにしてみることにしました。SCOPEのホイールは激硬なので乗り心地の向上も期待して。


ただ、運用に関しては確実にクリンチャーのほうが楽なので、あまりに面倒だったらもとに戻すかもしれません。そんなにパンクも多くないみたいですし。


検討の参考にしていだだければと思います。

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