MTBに安くパワーメーターを装着する方法

コンポ・ドライブトレイン
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どうも酢です。

ロードバイクから自転車の世界に入り、MTBに手を出す人も多いと思います。そうなると

酢

MTBにもパワーメーターを付けたい!

となる人も少なからずいるかと思います。(私です)

私の場合、マウンテンバイクに乗車する際もTSSをカウントしたいと思ったことが発端です。心拍数でもその手の数字は拾えますが、腕時計式はバラつくし、チェストバンド式はめんどくさい・・・


とはいえマウンテンバイク界隈においてはロードほどパワーメーターは普及していないようで、廉価版の商品はあまりありません。(同様に中古製品もほぼない)

そこで私はロード用の左クランクアーム式パワーメーターをMTB用のクランクで使うことにしたので、他の商品の紹介も交え、その方法を記載します。


ただ、お金がある方や、すでにホローテック2のクランクでMTBを運用している方は、4iiii製のMTBコンポ用のパワーメーターが一番の近道(安い)かと思います。(下記に紹介しています)

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MTBにパワーメーターは必要なのか?

そもそも論ですが、MTBにパワーメーターは必要なのか?という話です。

ダウンヒル等のグラビディ系の方には不要でしょうが、クロスカントリーやエンデューロ系にはメリットもあるかと思います。

と言ってもペース配分くらいでしょうが。


私の場合は通勤や、たまに行うトレイルライドの際もTSSを拾いたいと思ったためです。


STRAVAや、TRAINING PEAKSあれば、心拍数でも類似の数値を拾うことができます。ただ、Garminの腕時計式はたまにバグるので、そうなるとスコアがめちゃくちゃになります


データーを扱う仕事をしている身としてはかなりストレスです。


かと言ってチェストバンド式は装着が面倒・・・通勤時にいちいち着脱するのはちょっと・・・

そうなると、「MTBにもパワーメーターを付けちゃう?」となるのですが、私がロード用に使っているのはペダル式でLOOKのKEO互換。

このペダルで山は厳しい


MTBはフラットペダルやSPDが主流ですし、下車して山道を歩くことも多いので、装着自体はできるものの論外。このassiomaをSPD系のペダル(xpedo)に改造する方法もあるみたいですが、ロードとの共用は不能に・・・

Power Meter Pedals: Favero Assioma // Xpedo SPD Hack // Gravel Power!


ですので、何か安いMTB用のパワーメーターはないか調べて見たので比較してみます。

MTB用パワーメーター比較

すべてMTB用ということではないですがSPDペダル対応や、
MTB用コンポに取り付け可能なモデルを比較します。

比較一覧

SRMやgarminからも出ていますが、高すぎて論外。5万円以下で探します。

そうなると下記のようになりました。

メーカー4iiiiSIGEYIXCADEYIQ2Garmin
商品名4IIII PRECISION 2.0 M8100Spider Power MeterX-POWERMTBパワーメーターRally XC100
外観
左右バランス×××
価格41000円41000円約35000円約30000円74000円
購入先商品リンク商品リンク商品リンク

IQ2はまだ情報も少ないですし、実質XCADEYの3.5万円が最安かと。
SIGEYIはXCADEYのamazon購入版でしょう。


配送時間とリスクに6000円払えるか否かで考えればいいと思います。届かないとかになると非常に面倒ですから。


それぞれについて記載していきます。

コスパの殿堂4iiii

ロード用パワーメーターではコスパ殿堂入りといっても良い4iiii製パワーメーターのMTBコンポ用になります。

最安はM8100グレードになります。


4iiiiの製品を安く買おうと思ったらprobikekitがオススメ

商品リンク


左クランクアームを交換する方式のため、ペダリングの左右のバランスを測定することは不可能ですが、他の製品と比較して割安な上、実績もあるのでリスクが低いのがメリットです。

高価な買い物ですので、すぐ壊れたりでは困りますので。

SIGEYI & XCADEY

スパイダーアーム式のパワーメーターでクランクに取り付けるタイプになります。

amazonで購入できるのがSIGEYI、Aliexpressで購入できるのがXCADEYと考えて良さそうです。(厳密には違うかもしれませんが・・・)

amazonで購入できるSIGEYIの方が割高ですが、その分入手性が良いというメリットがあります。


スパイダーアーム式なので左右のペダリングバランスも測定可能です。

ただ、安いとは言っても4万円しますので、そこが悩みどころかと思います。

IQ2

クラウドファンディングから出てきたパワーメーターですが、現在公式サイトでは入手不能。

POWER METER
功率腳踏,工率計,公路自行車,腳踏車,越野自行車 ,自行車配件,功率踏板護蓋,

MTB用の片足計測モデルで229ユーロとのことなので、3万円程度でしょうか。
入手不能な時点で候補には上げることができませんが、MTBを複数台持ちしている方にはオススメ出来きます。


ペダル式は他の製品と比較して着脱が圧倒的に楽です。

これからの定番?Garmin Rally

最後に大手メーカーのGarmin Rallyです。

IQ2と同様にペダル式のパワーメーターで着脱が容易なため複数台持ちにはメリットがあります。

こちらもprobikekitがオススメです。

商品リンク

ただ、高い。

片足計測で74000円と他の製品と比較して倍近くします。

流石にこの金額になってくるとおいそれと購入することは不可能です。

安く取り付ける方法

各種安価なパワーメーターを紹介しましたが、どれも高い・・・
メインはロードなのであまりお金はかけたくない・・・

そこで私がとった方法を記載します。

ロード用の左アーム式パワーメーターを使う

いきなり結論ですが、タイトルの通り、ロード用のパワーメーターをMTB用のクランクに移植するのが安上がりです。

ロード用のクランクは中古相場にたくさん出ていますし、4iiiiの105モデルであれば、35000円程度です。


クランクがshimanoのホローテック2限定となりますが、専用品を購入するよりも大分と安価にパワーメーターを導入できます。


実際にやってみたので紹介します。

実際にロード用クランクをMTBで使ってみる

まずは必要だったパーツからです。私のMTBはオクタリンク式のクランクだったので、ホローテック2用のクランクが必要でした。

すでにホローテック2のクランクがついていれば左アームの交換だけでOKです。

必要なパーツ

BB

ホローテック化するためにはボトムブラケットが必要です。私はロード用のが余っていたのでそいつを装着することにしました。


ロード用はMTB用と比較して、左右で1mmずつ薄いので軸をズラすことが可能です。左側に1mmのスペーサーを2枚かませば、左に2mm寄せることができます(詳細は後述)。

中のプラスチックの筒はロード用なので装着できませんでした。そのうちMTB用のものを購入し付けることにします。

左アーム式パワーメーター

クランク長さえあっていればなんでも良いですが、パイオニア製の5800モデルを購入しました。19000円でした。

取り付け後ですが


ただ、可能であれば4iiii製がオススメです。パイオニア製はケイデンス測定用のマグネットが必要なのに対し、4iiiiは不要だからです。

ホローテック2クランク

幸いなことに右クランクだけの出品があったので、それを購入しました。1500円でした。

チェーンリング装着前

今ホローテック2のクランクがついていれば不要です。

その他

ついでにフロントシングル化しようと思い、チェーンリングとチェーンリングボルトを購入しました。

これらを取り付けてみます。

取り付け

最初で最後の難関右ワンの取り外し

とにかくこれが1番難儀します。というより「すんなり外せる人いるの?」レベル。

めちゃくちゃ苦戦

今回はクランプでアダプターを挟んでモンキーレンチ&鉄パイプの鬼トルクで外すことができました。
本当ならプラスチックハンマーくらいで終わらせたい・・・

外れたらあとは装着していくだけなので楽チンです。

すでにアームがついていますが・・・

BBを取り付けて(先述の通り左に2mmずらしています)

クランクにチェーンリングを取り付けて

右アームいれて、左アームをはめて

完成しました!

気になっていた、チェーンステーとのクリアランスも十分。

マグネットの取り付けに難儀しましたが、ネオジム4枚重ねで対応。(4iiiiにしておけばよかった・・・)

取り付け後、100km以上は走りましたが、特に不具合は出ていません。

注意点

コレをやるとBBセンターから左右のペダル位置(Qファクター)がズレるので注意が必要です。

参考までにMTB用のM9100が172mmなのに対し、ロード用のR9200は148mmです。その差は12mmとなります。
つまり左アームが12mmの半分、6mmBB側に寄るということになります。

私のクランクのQファクターは不明ですが、上記の数値を参考にすると左のペダルを6mm外側に移動させる必要があります。


そのため、BBにスペーサーを入れています。ただそれでも2mmズレていることになります。
ただ、フラットペダルであれば2mmは誤差と考えても良さそうです。


SPDペダルに変えることがあればペダルにスペーサーを入れたりクリート側で調整することにします。

まとめ

ロード用とMTB用とでは求められる強度も異なるでしょうし、MTBにハードに乗っている方には全くオススメできません。

ですが、私のようにメインは通勤でたまに山で遊ぶくらいであればこの方式で全く問題ないと思います(その割に大分と改造してしまっていますが)。

ただ、色々と面倒な面も多いので、お忙しい方にはSIGEYIやXCADEYが安くて良いかもしれません。


参考にして頂ければ幸いです。

コメント

  1. な★つ より:

    オクタリンクのクランクは「コッタレス」という工具で抜く前提の設計です。
    飛び道具的なモノとして「FC770xのクランクボルト」もありますが,これは特別。
    上記のどちらかがあれば,女子中学生ぐらいの力で外せます♪
    基本的に「四角テーパ時代と同じ」と思って間違いないです,BBもFCも。
    なので,我が家には「現行BB&FCの脱着工具が無い」けど困らないのです。

    MTBでパワーをモニタリングしないのは「純粋な踏力が拾えない」からのハズ。
    フラットダートだけであれば参考になる数値を拾えるでしょうけど……
    ガタガタ&ポンポンだと踏力以外も拾ってしまい,スパイクの嵐かと。

    法規制上,e-bikeは踏力を拾う必要があるので,仕組みは参考にできそうです。
    軽快車な電アシだとガタガタぐらいしか考慮していないと思うのですが,
    さすがにポンポンは考慮してないでしょうから……特許検索が有効な気が。
    真面目に山の中を走り回るユニットを出してるメジャーなメーカ……ん~……
    ボッシュ・ヤマハ・シマノとかですかね?

    とゆーことで,もう役に立たないと思いますが,
    オクタのクランクは専用抜き工具が必要ってことでした!

    #私が乗っている車体はインスタにアップしてあるので,興味あれば参照ください。
    ##モダンなTCRは旧車用工具で対応できないことのすべてを「店任せ」にしてます。

    • 酢 より:

      コメントありがとうございます!
      書き方が間違っていました。クランクを外すのでは無く、「右ワンを外す」が正解でした。
      もちろんクランクはコッタレスで抜きましたよ!

      私にとってはスクエアテーパーもオクタリンクもとにかく右ワンが鬼門でして・・・
      スッと外れたことは今までになかったです(といっても4~5回程度ですが)。
      歯が薄くて滑るんですよね・・・

      パワーに関してはそのような背景があるんですね。確かに飛んだり跳ねたりだと厳しそう。
      私は舗装路通勤メインですし、山遊びといってもそんな激しいのはしないので、ある程度は拾えると勝手に思っています。

      インスタ、チェックしておきますね!

      • な★つ より:

        いつも,どーもです。

        トラディショナルなBBの外し方は,
        工具を含めて以下のURLの情報は信じて大丈夫だと思います。
        https://jitensha.net/bbb-btl-20l
        このデカい工具は所有していませんが,借りたことあります。
        たぶん,個人所有しても出番が少なくて経費倒れな気が。

        ネジ式のBBは規格問わず径の割にピッチが狭いので,
        定格で締めあげられていると,外すトルクは半端ないです。
        なので,アホみたいな数のかみ合わせ工具なんですけど……
        シマノ純正は「簡単に外れる」という欠陥設計(?)なので
        対策されているサードパーティ品が安心です♪

        気になってYouTubeも検索してみたところ,
        信用できると思える動画で純正工具の姿は「見ず」でした。
        中には「純正はダメ!」と言い切っているのもありました。

        とゆーことで,遅すぎる情報だと思いますが……
        次があれば参考にしてみください。

        #自家整備性という観点からだと,オクタリンク最高!
        ##アホみたいに硬いフレームには,FC7410は面白いですよ♪

  2. HH より:

    IQ2のパワーメーターを紹介されていたので、コメントします。

    実はワタシ、クラウドに乗った一人ですが、実際の製品はまだ出ていません。「試作したけどデータがばらつくので設計を見直す」だの、「ベストの方法を見つけたけど、コストがかかり過ぎるのでやり方考える」だの、「量産を依頼している中国メーカーがコロナで‥‥」とか、言い訳のアップデートが忘れたころ送られて来るだけで、ファンディング開始から何年経ったでしょうか(´;ω;`)最近は音沙汰ありません。設計だけやって、実際のモノづくりは全て外注みたいな感じですかね。最初はどのペダルにも付けられます!と謳っていたのが、それだと誤差がでかすぎるとかで、確かLookのペダルに組み込む形になったはずです。今はクラウドの博打でスッたのだと、自分を慰めています。今だホームページがあること自体が不思議ですね。白人がやることは違います。

    という訳で、経験者談をお送りしました。

    • 酢 より:

      コメントありがとうございます。
      それは災難でしたね。私自身「こんな良いものあるの?」と思っていましたが、、、
      貴重な経験談ありがとうございます!

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